エッセイ

都内で生まれ育ち親戚も都内にいる私が、女性として生まれ落ちたことを恨んだきっかけは、親戚での集まりだった。

父方の祖父は、8人兄弟の長男。あと半年太平洋戦争が長引いていたら、特攻隊として出撃していたらしい。そのおかげで(こういう表現はよろしくないのかもしれないが)、年金は当時の最大額をもらっていたらしい。祖父はお金にうるさかった。バブル期にやってた投資がラッキーでうまくいき、それ以来"投資家"であることを誇っていた。80歳を超えても、デスクトップパソコンを見るのが日課だった。祖父が兄弟に「遺産放棄しろ」と言ってから、家族仲は悪くなっていったという。

祖父から冗談を聞いたことは一度もない。
口を開けば説教か、過去の栄光を話していた。親戚会で祖父が口を開くと、誰も口を挟まなかった。口を挟むと激高する。祖父が口を開いたら何も言わないよう、矯正されていった。祖父は、親戚の誰にも愛されていなかった。

たまに笑う祖父の笑顔が好きだった。説教はしかめっ面から始まる。しかめっ面から最も遠いのが、笑顔だった。

エッセイ

今年度の「国民負担率」48% 前年度上回り過去最大の見込み(NHKニュース)

↑この本とこの記事を読んで、今の日本が”分かって”しまった。今の日本においては、年収がいくらだろうが、会社員は日本国という民主主義国家における奴隷に過ぎないらしい。

selective focus photoraphy of chains during golden hour
Photo by Joey Kyber on Pexels.com

きっかけ

私がそう感じたきっかけは、先ほども引用したお金持ちになれる黄金の羽根の拾い方このニュースだ。だが、他にももう一つきっかけがある。

それは、会社員同士が年収の多寡でマウントを取り合い、炎上するタイムラインをたびたび目にすることだ。

「年収○○万円に言われても、説得力がない」「年収○○万円もあるんだから、これぐらい負担するの当然だろう」「あいつらは裕福なんだから、もっとあいつらから税金を搾り取れ」etc.

不毛なやり取りだなあ、と感じていた。こんな言い争いは何の解決にもならない、と。

しかし、この炎上タイムラインと、さっき引用した本とニュースを掛け合わせたとき、「もしや、この会社員の分断は、故意なのではないか?」と感じた。

エッセイ

(過去記事再掲)

「自分ってなんでこんなクズなんだろう…。」

って、自分を責めたこと、一度は皆さんあるんじゃないでしょうか。

自分で自分を責めるって終わりがなくてとっても辛いですよね。

私は自分を責めすぎて、引きこもりになりました。

自責心が強い方は、引きこもりへの一歩を歩んでいるかもしれません。

責めるわたし
「もっと上手くできなかった?」「全て活用した?」「意地を張って、使えるもの使わなかったんじゃない?」「あの人だったら達成できたと思わない?」「ほんとダメな人だよね」「なーんにもできないんだからさ」「もう何かできるなんて思い上がるの、やめたら?」 — ジャスミン (@cb_pda) 2021年9月5日

わたしは、何の実にもならないことが怖いのではなく、わたしを責めるわたしが何よりも怖い。わたしの感情、過程、結果、全てを殺しにかかってくるから。容赦なく、冷酷に押し潰してくる。わたしがコントロールできないものまで、コントロールできたはずなのに、と論理的に責めてくる。 — ジャスミン (@cb_pda) 2021年9月5日

自責癖がある皆さん、こんにちは!

私はFラン大学に通っている大学3年生、自他ともに認めるクズ野郎です!

私がどんくらいクズかというと、大学に行く日数は多くて週3。

平均週2です。履修状況は週5で入ってますが、行ってません。

ちなみに今日も昨日もおとといも大学に行ってません。クズですね。

必修科目の単位?もちろん落としてます。わぁ、クズですね!

バイトもせずサークルにも入らず、親のすねをかじって生活しています。

びっくりするくらいドクズですね!

じゃあお前は家でそんなに何をしてるんだって言われたら、簡単に言うと、現実逃避です。

エッセイ

私が「大人」と聞いて思い浮かべるのは、いつも特定の人だ。

三人目は、小学生のころネトゲで知り合った、当時25歳の友人。

私は彼のことを「空さん」と呼んでいた。

彼は、私が抱いていた「大人」の幻想を打ち破ってくれた、大切な人だ。

思春期時代、ずーっと関わっており、私は兄のように慕っていた。

現在の私の性格は、かなり彼に影響されたとおもう。

私が9歳のころ、自宅にデスクトップパソコンがやって来た。

来た瞬間から、ネット社会にどっぷりとハマった。

なんでハマったかというと、

1 顔が直接見えないから、取り繕いやすい

2 顔が直接見えないから、大人と対等に話せる

この2点が主な要因だ。

というのも、私は早生まれが作用したせいか、はたまた家庭環境の劣悪さのせいか、同年代の知人と時間を共有するのが苦手だった。

エッセイ

私が「大人」と聞いて思い浮かべるのは、いつも特定の人だ。

二人目は、同じく中学生の頃の担任の先生。

私が中学2年生のころ、30代前半だった男性だ。

彼の名字は、一人目の女性と違って、覚えている。

ヤマネ先生。

私は、中学2年生のころ、いじめにあっていた。

いや、”いじめ”というと大げさかもしれない。

しかし少なくとも私が発表するときいじめの主犯格と仲のいい人からは嘲笑が起こったし、無視されることもあった。

私の容姿で特徴的な部分を、私のあだ名にして陰口を言っていることもあった。

そうされることに、私は傷付いていた。

そういうことがあったのは本当だ。

そういったことがあったから、嘲笑が起こらないよう自意識過剰になったり、周囲の人をよく疑うようになった。

しかし負けん気が強かった私は、嘲笑されても「ええ~、いじめ?ウケる~」ぐらいの態度でいるようにしていた。

「修学旅行のグループアイツと一緒かよ、ありえねえ~」と言われても、無表情を貫いていた。

「私を傷付けることができた」

そう思われないようにするために。

いじめの主犯格やその周辺がどうしようが、わりとどうでもよかった。

集団にならないと私に対抗できない人の意見は耳に入れないようにしているからだ。

しかし、「あの人いじめられているのね、可哀そうに」という視線には耐えられなかった。

エッセイ

私が「大人」と聞いて思い浮かべるのは、いつも特定の人だ。

一人は、中学生のころの国語の教師。

その人は、私が中学生当時、60代後半の女性だった。

生徒からは、少しバカにされていた。

というのも、吃音症っぽかったからだ。

発音1つ1つが大げさで、ゆっくり話す。

私はそれが好印象だったが、他生徒はそうでもなかったみたいで、早口に話せない彼女をバカにしているようだった。

今となっては苗字すら覚えていないその女性の何が印象的だったかというと、子どもに向ける姿勢だ。

私は、その先生が担任の先生だったわけではないが、なぜか好きだった。

気になっていたといってもいい。

友人が少なく、暇さえあれば図書室に向かう私は、その先生に「おすすめの本を教えてください」とよく話しかけていた。

その先生は、私の視野をずいぶんと広げてくれた。

最初におすすめしてくれた本は、「蝉しぐれ」だ。

中学2年の子どもに向けておすすめする本ではなかったと思う。

でも、彼女は、「中学2年生の子ども」ではなく、「わたし」を見てこの本を紹介してくれたのだと思った。

そのほかの先生は、「中学2年生の子ども」を相手していた。「わたし」ではなく。

少なくとも私はそう感じていた。

そんな中、彼女は、対等である1人の人間を相手にしていた。

学生を侮るでもなく、期待するでもなく、等身大の「人」として見る。

その姿勢を、私は何より好んでいた。

次に薦めてくれた本は、日本人が南極に行ってイヌイットとともに暮らすドキュメンタリーだった。

エッセイ

母が、家を出ていった。

寂しさと、ホッとした気持ちがあった。

もう母が壊れることはない。これで安心だ、そう思った。

強烈に寂しい。しかし、時間が経てば。

そう思っていた。

なのに、母は帰ってきてしまった。

母の気配を感じた私は、玄関のドアを勢いよく開ける。

くたびれた洋服を着ている、いつもの母が、そこにいた。

「もういい!

 もう、いいよ!・・・・・・もう、いいの。」

涙が込み上げる。

なんで帰ってきたの!

嬉しい。また会えて、嬉しい!

そんな気持ちが、同時に湧きあがる。

でも、もういい。本当に、もういいの。

もう、楽になってほしい。

なのに、帰ってきてしまった。

「もういい、

 もう、いいのに・・・」

泣き崩れる私を見て、

母は、今までに見たことのない穏やかさで、私に近づく。

『ねえ、私たちって、みんなに見えていないものが見えているみたい。』

『だから、しょうがないのよ。』

母が軽快に、優しく笑う。

電撃が走る。

ああ、お母さん!

やっと、分かってもらえた!

何をどうしても、この人には伝わらない。

何度も無力感に襲われた過去が、今までの苦心が。

ここにきて初めて、"報われた"。

私は、もう言葉を発することができず、

ただ、泣くことしかできない。

母は、仕方ないわね、と笑っている。

ああ、なんて、あたたかい。

きいろい光に包み込まれる。

私は、私はずっと、

誰かに私と同じ目線に立ってもらいたかったんだ。

ずっと、寂しかったんだ。

そして、その「誰か」は、できることならあなたがよかったんだ。

包み込まれて、寒かった私に気付く。

今、こんなにあたたかい。

母が、ゆっくり近づいてくる。

涙は、しばらく止まりそうにない。

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